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モチモチの木

モチモチの木

あまりにも有名な作品だし、最近読んだわけでもないのですが、切り絵画家の滝平二郎氏が亡くなったというニュースを見たので、お悔やみの気持ちを書きたくて「モチモチの木」というわけです。もちろん、この作品だけでなく「ベロ出しチョンマ」や「花さき山」など有名な作品がたくさんあります。でも、私にとっては「モチモチの木」が、この美しく悲しい切り絵との最初の出会いでした。近所の方が、家の片づけをした際に、もう読まないからとくれたのです。私は何度も何度も繰り返し、絵を眺めるためにページを繰りました。一番印象的なのは、やはり、モチモチの木に灯がともっている場面です。あの荘厳さは、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の南十字星のシーンと重なります。両者は、全然意味が違っていますが、人の生き死にの重さを感じるという点で共通しています。
滝平さん、ご冥福をお祈りします。